キーワードで知る(大宇宙の構造編)

  • 真我(しんが)

    魂の本質。永遠不滅の存在。

    わたしたち生命体(魂)の根本となるもの。もともとは、絶対自由、絶対幸福、絶対歓喜の状態にあり、それ自体で最高の境地にあった。しかし、三グナの干渉によって、本来の状態から離れてしまっている。修行によって、真我に目覚め、本来の状態に戻ることを目指す。

    真我(オウム真理教公式サイトより引用)
  • 三グナ

    宇宙を構成する三つの根本的なエネルギー。

    ラジャス: 熱。活動、情熱、興奮。
    タマス: 音。暗性、不活発、不透明。
    サットヴァ: 光、智慧。善性、調和、純粋。
    この三グナが真我に干渉したことで、真我は三グナの持つ美しさに感応し、その中へと没入してしまった。そのとき大爆発(ビッグバン)が起こり、宇宙が誕生した。

    三グナ(ベーシック・ダルマより引用)
  • 宇宙

    三つの世界が存在しており、それぞれ三グナと対応している。

    1. 愛欲界・現象界(げんしょうかい)・欲界: 粗雑な物質でできており、熱優位の世界。ラジャスに対応。
    2. 形状界(けいじょうかい)・アストラル界・色界: 音優位の微細な物質でできた世界。タマスに対応。
    下位形状界は、愛欲界と重なっている。
    3. 非形状界(ひけいじょうかい)・コーザル界・無色界: 光優位のデータの世界。サットヴァに対応。
    下位非形状界は、愛欲界、下位形状界と重なっている。また、中位非形状界は上位形状界と重なっている。
    これらを超えたところに、大完全煩悩破壊界(マハー・ニルヴァーナ)が存在する。

    宇宙の構造(オウム真理教公式サイトより引用)
  • 愛欲界・現象界(げんしょうかい)・欲界

    私たちが生きている世界。粗雑な物質でできており、熱優位の世界。ラジャスに対応。

    下から順に、地獄界、動物界、低級霊域(餓鬼界)、人間界、意識堕落天(阿修羅界)、戯れ堕落天(天界)がある。特に下から三つの世界は「三悪趣」と呼ばれ、ひときわ苦しみが多い。

    1. 地獄界(激苦地獄):  嫌悪が強く、他の生き物を大量に殺したり痛めつけたりした魂が行くことになる。熱地獄、寒冷地獄、痛みの地獄の三つに大別される。心の現れを中心として形成された世界であり、人の冷淡さや冷たさが世界を形成する。地獄で死んでも、また同じような世界に生まれ変わり、地獄徘徊流転激苦地獄という。
    2. 動物界:  無智によって目先の快楽を求めたり、邪淫を行ったりした魂が行く。食物連鎖・弱肉強食の掟に支配され、いつ襲われるかという恐怖に責め立てられている。
    3. 低級霊域(餓鬼界):  エゴによっていろいろなものを貪った、貪りのカルマが強い魂が行く世界。激しい飢餓に苦しむ。
    4. 人間界:   特定の異性や身近な魂に対して愛着や情を持つ魂が生まれ変わる。我々の住む世界。
    5. 意識堕落天(阿修羅界):  闘争心や嫉妬心を持った魂が生まれ変わる。科学が非常に発達しているが、この世界の魂の心が常に殺伐としており、否定的、排他的。他人を尊敬せず、自分の役割に干渉されると闘争を挑む。
    6. 戯れ堕落天(天界):  六つのパートに分類される。下から順に、第一天界、第二天界、第三天界、第四天界、第五天界、第六天界。一応すべての欲望が満たされた世界だが、この世界に安住すると今までに積んだ功徳をすっかり消耗してしまい、再び下の苦しみの世界に落ちていく
    愛欲界全体の王: マーラ(破滅天、悪魔)。すべての神通力を持ち、大いなる欲望を持ち、それを満足させ、欲望を完成させることを魂に与えることで、魂たちを支配する。マーラに打ち勝たない限り、神聖世界へ没入することはできない。

    六つからなる愛欲界(ベーシック・ダルマより引用)
  • 形状界(じょういけいじょうかい)・アストラル界・色界

    音優位の微細な物質でできた世界。タマスに対応。

    上位形状界は、四無量心(聖慈愛、聖哀れみ、聖称賛、聖無頓着)の実践によって到達できる。
    仏教的アプローチでは、心の成熟を主体とし、霊性の向上を従とするため、下位形状界を経験しない。これに対しタントリズムとヨーガは、霊性の向上に重きを置くため、下位形状界を経験するとされる。
    なお、下位形状界は愛欲界と重なっている。

  • 非形状界(じょういひけいじょうかい)・コーザル界・無色界

    光優位のデータの世界。サットヴァに対応。

    上位非形状界は透明な光に満ちており、心の実態からなる四つの世界がある。
    空間無辺境(くうかんむへんきょう): 心の広がりが無辺である世界。
    識別無辺境(しきべつむへんきょう): 識別作用がなくなる世界。
    無所有境(むしょうきょう): とらわれがなくなる世界。
    非認知非非認知境(ひにんちひひにんちきょう): 認知も非認知もない世界。
    前述の理由により、仏教的アプローチでは下位・中位非形状界を経験しない。一方タントリズムとヨーガは、下位・中位非形状界を経験する。 なお、下位非形状界は愛欲界、下位形状界と重なっている。また、中位非形状界は上位形状界と重なっている。

  • 大完全煩悩破壊界(だいかんぜんぼんのうはかいかい)・マハー・ ニルヴァーナ

    煩悩を完全に破壊し、解脱する世界。

    上位非形状界の四つのステージ(空間無辺境、識別無辺境、無所有境、非認知非非認知境)を通過した後に至る、最終の解脱の境地。認知経験滅尽(にんちけいけんめつじん)とも呼ばれる。
    偉大な魂が、その全宇宙に及ぶ認知と経験を完全に滅尽した状態。ここは、真我が三グナの干渉によって落下する以前に独存位として存在していた世界である。小乗におけるニルヴァーナ(個人の認知・経験の滅尽による大平安の境地)よりも、さらにスケールの大きい解脱の境地といえる。

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